花粉症対策⑤ ツボ刺激で症状緩和
花粉症対策⑤
東洋医学では春バランスの崩れには、『肝』の働きが関わっていると考えます。
肝=肝臓(西洋医学)でもありますが、東洋医学では肝臓に限定せず、
胆嚢、目、爪、筋肉、感情(情緒)までも含めて“肝”と考えています。
肝の養生は“養肝”といい、意識的に行うことで季節に順応するカラダとココロを養います。
春の養生食材
野菜類
山菜・うど・ふき・菜の花・人参・筍
キャベツ・セロリ・にんじん・きくらげ
魚介類
鯛・いわし、サヨリ、マグロ・カサゴ
アワビ・帆立貝・ハマグリ
果物類
苺・バラ・ジャスミン・オレンジ・ザボン・ユズ
●春の季節の経穴(ツボ)マッサージ
この時期の養生では、肝を養うことが大切です。
肝の働きを調整する代表的な経穴(つぼ)に、
「太衝(たいしょう)」「三陰交(さんいんこう)」があります。
これらの経穴(つぼ)には、“柔肝・平肝”の働きがあり、全身の気巡り、血量の調整、関節の動きの調整として効果があります。
三陰交
ツボの位置
内くるぶしのいちばん高いところに小指をおき、指幅4本そろえて、
人さし指があたっているところが三陰交です。
症状
三陰交は別名「女性の三里」とも言われ、
生理に関するトラブル、冷え、むくみの症状改善に効果があります。
血液を補い、関節の動きをスムーズにする効果があり、ひざ痛・腰痛の予防に効果があります。
太衝
ツボの位置
足の甲の親指と人さし指の骨が交わるところからやや指先よりのへこみが太衝です。
特に左のつぼを丁寧にほぐしてみてください。
症状
イライラ、不眠、眼精疲労などを緩解させる効果が期待できます。
この経穴が堅く、押さえて痛みがあるような場合は、体が興奮性に傾いています。
リラックスする経穴として刺激してみてください。
花粉症・黄砂による鼻炎・鼻水・鼻つまりの改善に
花粉症での悩みの多くは「くしゃみ 鼻水 鼻つまり 眼の痒み」です。
これらの症状緩和にツボ刺激をしてみてください。
上星穴
日に日に、花粉、黄砂、PM2.5などの影響で、
「鼻づまりがひどい」とか、「カゼをひいたあと、ドロドロした鼻水がでる」といった相談を受けることが増えています。
同時に、肩や首のコリ、頭痛、顔面痛といった症状も伴う人が多いです。
花粉、黄砂、PM2.5が鼻腔、咽の粘膜に附着し副鼻腔炎・咽頭炎を起こしていることが考えられます。
副鼻腔炎とは、顔の中にある副鼻腔という空洞に炎症が起こる病気です。
慢性化すると治りにくく、鼻乾、鼻づまり、黄色い鼻汁などの症状が長引くことになり、
蓄膿症などを患うこともあります。
鼻の症状の改善に特に役立つのが、額の上にある「上星(じょうせい)」というツボです。
上星穴は、副鼻腔炎のほか、花粉症などにも有効で、鼻の症状の特効ツボです。
副鼻腔の炎症によって生じる肩や首のコリ、頭痛、頭重感、顔面痛といった症状を和らげる働きも期待できます。
ツボの位置
上星は、額の中央、髪の生え際から2cmほど上にあります。頭の上には百会というツボがあります。
この二つを結んだライン上に圧痛がある場所をおしてもいいでしょう。
迎香
鼻の両わきにある「迎香(げいこう)」というツボです。
鼻つまりがあると、料理の香り、味がわかりにくくなります。
また、目の周囲が重くスッキリしないなど不快な感じがつづきます。
迎香というツボは「香を迎える」と書くように、鼻の通りをよくする即効性が高いツボです。
小鼻の両わきの、少しへこんだところにあります。
ツボの位置
鼻の両わきにある「迎香(げいこう)」というツボです。
小鼻の両わきの、少しへこんだところにあります。
迎香を押さえながら、ゆっくり鼻で呼吸してみましょう。
その他のおすすめのツボ刺激~目の症状緩和に~
目の周囲にあるツボには、太陽(たいよう)、清明(せいめい)、攅竹(攅竹)、魚腰(ぎょよう)などがあります。
これらのツボは、目の痒み、充血、眼精疲労に有効なツボです。
上星(じょうせい)、迎香(げいこう)と合わせて、目の症状緩和に押してみてください。
詳しくは、リンク記事をお読みください。
追記
春は粘膜の炎症が増える!!
これから日増しに温かくなっていきます。
この時期は花粉や黄砂などの刺激も関わり、目・鼻・咽の炎症がでやすくなります。
上記のツボ刺激と合わせて、食材やお茶などを活用してみてください。
●炎症を静める食材とお茶
「こんにゃく・豆腐・油揚げ・春キャベツ・あさり・セロリ」などの食材を摂りましょう。
飲用茶として「菊花茶・桑葉茶・ジャスミン茶・ドクダミ茶」なども飲むとよいでしょう。