春の養生法 ~清明からの養生~
春の養生法
清明からの養生
清明は4月4日から4月19日までの期間であり、万物が清々しく、明るく、美しい頃。
清明とは「清浄明潔」を略した言葉であり、草木の花が咲き始め、
万物に清々しく新鮮な気があふれてきます。清明の前後は雨が多く、身体の陽の気が上昇する時期です。
この時期は辛い食べ物は控えめにし、体内のバランスを保つよう努めましょう。
例えば目の疲れ、イライラ感、悶々とする気分、不眠、浅眠、のぼせやすい、
長引くコロナ感染への不安、例年になくストレスを感じやすい春となっています。
東洋医学ではこれらのバランスの崩れには、『肝』の働きが関わっていると考えます。
肝=肝臓(西洋医学)でもありますが、東洋医学では肝臓に限定せず、
胆嚢、目、爪、筋肉、感情(情緒)までも含めて“肝”と考えています。
“肝”は全身の気巡り、血量の調整、関節の動きに関わります。
・疏泄(そせつ)=全身に気を巡らせる
・蔵血=血を貯蔵し、血量を調節する
・筋=関節の屈伸を支配する
肝の養生は“養肝”といい、意識的に行うことで季節に順応するカラダとココロを養います。
春の養生食材
野菜類
山菜・うど・ふき・菜の花・人参・筍
キャベツ・セロリ・にんじん・きくらげ
魚介類
鯛・いわし、サヨリ、マグロ・カサゴ
アワビ・帆立貝・ハマグリ
果物類
苺・バラ・ジャスミン・オレンジ・ザボン・ユズ
●経穴(ツボ)マッサージ
この時期の養生では、肝を養うことが大切です。
肝の働きを調整する代表的な経穴(つぼ)に、
「太衝(たいしょう)」「三陰交(さんいんこう)」があります。
これらの経穴(つぼ)には、“柔肝・平肝”の働きがあり、
全身の気巡り、血量の調整、関節の動きの調整として効果があります。
三陰交
ツボの位置
内くるぶしのいちばん高いところに小指をおき、指幅4本そろえて、
人さし指があたっているところが三陰交です。
症状
三陰交は別名「女性の三里」とも言われ、
生理に関するトラブル、冷え、むくみの症状改善に効果があります。
血液を補い、関節の動きをスムーズにする効果もあります。
ひざ痛・腰痛の予防にも効果があります。
太衝