2021年の過ごし方
2021年 新たな歳を迎えました。
新型コロナウイルスの感染は、まだまだ注意が必要であります。
今年も、昨年に引き続いて、コロナ対策に追われる一年になろうかと思います。
皆さまには、ご自分自身とご家族を守り、また周囲の大切な方々を守りながら、
健やかな日々を過ごして頂きたいと思います。
2021年 辛丑(かのと・うし)歳
歳 運 :水運不及
司天(上半期): 太陰湿土 在泉(下半期): 太陽寒水
◆一年の気候の特徴
東洋医学では、1年の気象の傾向を読み解く、「五運六気学」というものがあります。
「五運六気」とは、「運気」とも言われ、陰陽五行を基礎として自然界の気候・気象変化が人体に及ぼす影響について説かれた学説です。
東洋医学の基本概念は「自然と人体の調和」です。
その調和が崩れると体調を崩してしまうと考えます。
季節の移ろいと変化を知ることは、「未病治」(予防)として大切なことであります。
2021年「運気」を知って健康で生活できるように養生していきましょう。
●一年の特徴
歳運とは1年毎の運勢です。
2021年は「水運不及」であり、五行で「水」は腎膀胱にあたります。
今年は腎・膀胱に関わる関係の異常が生じやすいという特徴があります。
水運不及の年は、体内の水を正常に調節することが出来ずに、
水はけが悪くなり水毒の影響がでやすいと考えます。
暑い時期は、脱水や熱中症もより注意が必要になります。
腎・膀胱系に無理がかかりやすくなりますから、
腎臓疾患や膀胱炎や尿のトラブル、甲状腺や前立腺、卵巣などのホルモン系疾患、
骨粗しょう症や歯科症状、腰や膝、足の痛み、やる気や根気の衰えなどでのお悩みが増える傾向が考えられます。
●季節に順応する食術
歳運が不及の一年は、それを補充する穀物を意識的に食べるようにします。
今年は、「歳穀」にあたる「黍(きび)」「小豆(あずき)」を食べて、大自然の気を吸収し、体内精気を高めておくといいでしょう。
黍(きび)
小豆(あずき)
◆土用の「小豆汁」
季節の変わり目には、「土用」があります。
この土用の期間に、「小豆汁(小豆茶)」を摂取し、
体内の水毒を排泄し、腎の保護を行うと身体の調和がとれるようになります。
《2021年(令和3年)の各土用期間》
冬の土用2021年1月17日2月2日
春土用:2021年4月17日~5月4日
夏土用:2021年7月19日~8月6日
秋土用:2021年10月20日~11月6日
●小豆茶
小豆といえば、和菓子や赤飯、おしるこなどに使われているイメージがあります。
あずきを煮出して作る「小豆(あずき)茶」も香ばしくおいしく飲める養生茶の一つです。
古くから日本人の健康を支えてきた小豆。
その煮汁がダイエットに役立つ成分が豊富だということで人気があります。
小豆成分中「ポリフェノール」が、糖を分解・吸収するのを抑える働きがあるのです。
また、脂肪の分解・吸収を抑えて、体脂肪の原料となる血中中性脂肪の値を低下させることもわかっています。
小豆博士と言われる加藤淳教授は、
「ダイエット効果を期待するには、1日150~300mgを目安に、
継続して小豆ポリフェノールをとるといい」と言われております。
これは、およそ小豆50g~100gを煮だした量にあたります。
「小豆の煮汁」は簡単に作れますので次にご紹介します。
小豆の煮汁で、宿便・便秘を改善し腸をキレイにしましょう。
また、血液もキレイになるので、冷え症・肩こり、首こり、腰痛の改善にもオススメです。
●煮出して作る「あずき水」
[材料](約2日分)
・小豆100g~150g
・水1.5ℓ
[作り方]
①鍋に小豆と水を入れて火にかける。沸騰したら弱火にして30分ほど煮る。
②小豆をこしてできあがりです。
〔注意〕
※煮出す時にでる「アク」にサポニンが多く含まれていますので取り除かないで作ってください。
※夏場は傷みやすいので、翌日飲む分は保存容器に入れて冷蔵庫で保存してください。
※飲みにくいと感じる場合は「とうもろこし茶」などと割って飲まれてもいいでしょう。
※渋みを感じる場合は、先に小豆を炒ったものを使うといいでしょう。
150gで1分程乾炒りした小豆を使ってください。
【書籍紹介】
小豆博士が教える「あずき」のチカラはこんなにすごい!
加藤淳 著 出版社 ロングセラーズ