足浴のススメ ~古代養生法の極意~
寒い日の“足浴のススメ”
~古代養生法の極意~
関西地方の週末の天気予報では、今週末強い寒気が流れ込み17日(土)から18日(日)にかけて雪や雨が降るとの予報です。
また、18日は、朝から気温が上がらず、日中の気温が7℃くらいになりそうと予報がでています。
来週は冬至ということもあり、本格的に冬将軍の到来という感じです。
足元からの冷えは体調を崩す原因になります。
《足湯》で予防してみましょう。
《足を洗うと健康になる》
冬になると「冷え性」で悩まれる方が多くおられます。
足の冷えがあると気分も落ち着かずイライラしやすくなります。
足浴を行うことで自律神経も安定することで、入眠の質も向上します。
また、女性の方は月経痛の緩和や月経前の体調不調も緩和されます。
●孫真人の極意
唐の時代に活躍した医者である孫真人。
伝説では141歳で仙人になったといいます。
『千金要方』『千金翼方』などの医学書を後世に残し、医学の発展に大きな影響を与えました。
孫真人が記した《保生銘》の中に「毎夜洗脚臥」と書かれています。
意味は“毎晩脚を洗ってから寝る”ということが書かれています。
●貝原益軒の極意
日本では江戸時代の貝原益軒《養生訓》の中にも同じ意味を示す一文があります。
益軒先生は、孫真人を尊敬しよく学ばれていました。
著書「養生訓」の中には孫真人先生の引用が多くみられます。
『就寝前の養生』
「毎夜床に入るまえに、櫛で髪をよくすき、湯で足を洗うがよい。こうすると気が巡り快適になる。」
「養生訓」五官 より
「足を洗う」とは「俗世間の煩悩を洗い清めること」という意味があります。
「一日の終りに、心と身体を清める。」という意味で益軒先生は表現されているのではと思います
では、実際に「足を洗う事」はどのような効果があるのでしょう。
足浴の効果とは
●足浴の全身への作用
脚(足)を洗うことがなぜ健康に良いのか?ということですが、
足には五臓六腑に相応する経穴や反射区があるので適度な刺激になるのです。
また、末梢の血流が改善されることで、微小循環(毛細血管)の新陳代謝が促進されるようになります。
適度な温水の刺激は末梢神経を刺激し大脳皮質へと伝わり、全身の血液循環を促進することができるようになります。
血液循環の改善は、全身の新陳代謝を促進強化し、免疫力を高め保健及び疾病の予防効果を発揮させることができるといことがいわれています。
●足浴の適温は?
足浴の温度は一般的に40℃~42℃が適温とされています。
最初は38℃くらいから初め、足し湯を行い徐々に温度を上げていくといいでしょう。
いきなり高温なお湯に足をつけてしまうと強い刺激となり負担になります。
また高齢者の場合は感覚が低下している場合があるので、湯の温度には注意しておこなうようにしましょう。
●足浴の時間は?
お湯の温度や体調によっても足湯の時間は違いますが、目安として15分~20分ほど足を浸けてみましょう。
時々足し湯をして温度を維持されるといいでしょう。
足し湯の際には直接皮膚にあたらないようにヤケドには十分注意しておこなってください。
●足湯とツボ刺激
足浴後に「湧泉、承山、足三里」の経穴を按摩すると血液循環の運行を促進させ、足浴効果を増強させることができます。
足裏には「湧泉」(ゆうせん)というツボがあります。
字の如く「命の泉が湧く」という意味のツボです。
益軒先生は、足の裏を「足の心」と書いて「ウラ」と読ませていることからも、
足の裏こそ、全身の心の集中したもっとも大切な場所であるという考えがあるのだと思います。
「一日の終りに、気持ちを鎮め、心気を充実させ、気力体力を充実させるようにしなさい。」という意味があると思います。
《足浴に便利な容器》
快適に足湯を行うために便利な足湯用の容器を使うといいでしょう。
容器のサイズにより足を浸ける深さが変わります。
通販アマゾンでは手ごろな価格で購入が可能です。
左:膝下までしっかりお湯に浸かることが可能 です。
中:ふくらはぎあたりまでお湯に浸かることが可能です。
右:足首よりやや上までお湯につかることが可能です。